埼玉県の解体費用相場と補助金|63市町村と登録業者1,750者の完全ガイド

監修者

株式会社インシュアラ 代表取締役
金松 裕基

株式会社インシュアラ(信頼の解体レスキュー)の代表取締役社長であり、同サイトの監修者を務める金松裕基氏。 建物解体、内装解体、店舗解体を主な事業とし、その豊富な経験と専門知識を活かして「信頼」のサービスを牽引しています。代表として、また業界の専門家として、安全かつ高品質な解体工事の実現に尽力し、顧客からの厚い信頼を得ています。

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㈱インシュアラ代表取締役社長 金松裕基

こんにちは、株式会社インシュアラ代表の金松です。埼玉県は空き家率9.3%と全国でいちばん低い県です。ところが「利用目的のない空き家」だけは13.6万戸まで増えています。つまり埼玉の解体は、放置された空き家をどうするかという話に集中しているということです。この記事では県の公表名簿1,750者の実データと、40市それぞれの事情を、現役の解体業者の目線でまとめました。

埼玉県 解体工事業登録 第2893号|解体実績1,000件超の現役解体業者が解説

この記事は埼玉県の解体工事業登録名簿に登録番号2893で掲載されている解体業者・株式会社インシュアラ(代表 金松裕基・解体実績1,000件超)が書いています。登録は令和4年2月2日、技術管理者は山中隆二です。

この番号は埼玉県が公開している名簿で誰でも照合できます。記事の後半で名簿の見方を説明しますので、当社を含めて、検討している業者が本当に登録されているかを必ず確かめてください。「許可あり」と書いてあっても名簿に無い会社は実在します。

埼玉県で家や建物の解体を考えたとき、最初に知りたいのは「いくらかかるのか」「補助金は出るのか」「どの業者に頼めばいいのか」の3つだと思います。この記事はその3つに、県の一次情報と公的統計だけで答えます。

ネット上には解体費用の相場を書いた記事が山ほどありますが、出典が書かれていないものがほとんどです。この記事では数字を出すときは必ず出典を示し、確認できなかったことは「確認できませんでした」と書きます。金額を大きく見せても、実際に見積もりを取った瞬間に嘘がばれるからです。

この記事でわかること
  • 埼玉県内の解体工事業登録は1,750者。うち県内が1,022者、県外が728者。川口市だけで264者と極端に偏っています
  • 埼玉県の空き家率は9.3%で全国最低。それなのに利用目的のない空き家は13.6万戸に増えており、県北部と西部に集中しています
  • 解体だけを対象にした補助金は、市によって有無がまったく違います。さいたま市は建替えが条件、川口市は今年度の受付が未定です
  • 金額のインパクトが最も大きいのは市の補助金ではなく相続空き家の3,000万円特別控除です。使えるなら税額が数百万円単位で変わります
  • 業者選びは「安いかどうか」より先に県の名簿に載っているかどうかを確認してください。無登録業者に頼むとトラブル時に保護されません

なお、この記事は埼玉県全体の話です。お住まいの市町村の具体的な補助金額や地元業者は、記事の中で各市町村のページにリンクしていますので、そちらもあわせて読んでください。まずは県内最大の自治体と、業者数が最も多い市から見てみます。

目次

埼玉県の解体費用相場|構造別の坪単価と総額の目安

まず費用から見ていきます。解体費用は「坪単価×坪数」で決まると思われがちですが、実際には本体工事費と付帯工事費と諸経費の3つの合計です。坪単価はこのうち本体工事費の目安にすぎません。ここを誤解したまま見積もりを比べると、必ず話がかみ合わなくなります。

構造別の坪単価の目安

以下は当社の施工実績と、埼玉県内で実際にやり取りされている金額をもとにした目安です。公的な統計として公表されている坪単価は存在しないため、断定的な「相場表」として受け取らないでください。現地の条件でこの範囲を上下に外れることは普通にあります。

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構造坪単価の目安30坪の本体工事費費用が動く主な理由
木造3万〜5万円90万〜150万円件数が最も多く単価は安定。基礎の厚みと残置物の量で動く
鉄骨造(S造)4万〜6万円120万〜180万円鉄スクラップの相場が費用に反映される。売却益が出れば相殺されることも
鉄筋コンクリート造(RC造)5万〜8万円150万〜240万円コンクリートガラの処分費と工期の長さが押し上げる
埼玉県内の解体費用の目安(本体工事費のみ・付帯工事費と諸経費は別途/株式会社インシュアラ調べ)

構造で2倍以上変わるのは、壊す手間よりも「壊したあとに出る廃材の処分費」が違うからです。木造の廃材は木くずとしてチップ化やバイオマス燃料に回りますが、RC造のコンクリートガラは重量が桁違いで、運搬回数そのものが増えます。

坪数別の総額シミュレーション

本体工事費に付帯工事費と諸経費を加えた総額の目安です。付帯工事費は建物以外の部分(塀・門・庭木・カーポート・物置など)の撤去費で、諸経費は届出や現場管理にかかる費用です。

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延床面積木造の総額目安鉄骨造の総額目安RC造の総額目安
20坪80万〜130万円100万〜160万円130万〜200万円
30坪120万〜190万円150万〜230万円190万〜290万円
40坪150万〜240万円190万〜290万円240万〜370万円
50坪190万〜300万円240万〜360万円300万〜460万円
60坪230万〜360万円280万〜430万円360万〜550万円
100坪380万〜600万円470万〜720万円600万〜920万円
付帯工事費と諸経費を含んだ総額の目安。地中障害物やアスベストが出た場合は別途(株式会社インシュアラ調べ)
坪数がわからないときの調べ方

固定資産税の納税通知書に同封されている課税明細書を見てください。家屋の欄に「床面積」が平方メートルで書かれています。これを0.3025倍すると坪数になります。たとえば99平方メートルなら約30坪です。建築確認済証や登記事項証明書でも確認できます。

見積書で最も差が出るのは付帯工事費

2社の見積もりを比べて金額が違うとき、本体工事費の差はそれほど大きくありません。差が出るのはほぼ付帯工事費です。しかもここは「見積書に書いていない=安く見える」という現象が起きやすい部分です。

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付帯工事の項目費用の目安見落とされやすい理由
残置物の処分10万〜50万円相続した空き家で最も膨らむ。家具・家電・布団・仏壇まで残っていることがある
ブロック塀の撤去1mあたり5,000〜1万円隣地との共有物だと勝手に壊せない。境界の確認が先
庭木・庭石の撤去1本5,000〜3万円大きな庭石はクレーンが必要になることがある
カーポート・物置2万〜10万円基礎がコンクリートだと撤去費が上がる
整地1平方メートルあたり500〜1,500円「更地渡し」の仕上がりレベルが業者ごとに違う
浄化槽の撤去5万〜15万円下水道が通っていない地域の古い家に多い
付帯工事費の目安(株式会社インシュアラ調べ)

エアコン・冷蔵庫・テレビ・洗濯機は家電リサイクル法の対象で、通常の廃棄物として処分できません。これらが残っている場合は別料金になります。ご自身で処分しておけばその分は確実に下がります。

解体費用は実際に上がっています

「昔はもっと安かった」という感覚は正しいです。国土交通省が2026年2月17日に公表した令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価は、全国全職種の加重平均で25,834円となり、初めて25,000円を超えました。14年連続の上昇で、平成24年と比べると94.1%の増加です。

これは公共工事の積算に使う単価ですが、実際に現場で働く職人の賃金水準を反映したものなので、民間の解体工事の見積もりにもそのまま効いてきます。「数年前に他の家を解体したときの金額」を基準にすると、今の見積もりは高く見えます。ですが安くなっているわけではなく、そもそもの人件費が上がっています。

逆に言えば、今の相場から極端に安い見積もりが出てきたときは理由を聞くべきだということです。人件費が上がっている中で他社より3割安いなら、どこかを削っているか、あとから追加請求される可能性があります。

埼玉県の解体業者は1,750者|市によって数が20倍以上違います

ここからが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。埼玉県は解体工事業の登録業者名簿を誰でもダウンロードできる形で公開しています。令和8年7月末時点の名簿を1件ずつ数えたところ、次のようになりました。

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名簿の区分登録者数内訳
県内業者名簿1,022者市部に967者、郡部(町村)に53者
県外業者名簿728者東京都414者、千葉県122者、神奈川県70者、群馬県62者、茨城県30者、栃木県18者ほか
合計1,750者令和8年7月末時点
出典 埼玉県「解体工事業の登録」県内業者名簿・県外業者名簿(令和8年7月末時点)を集計

県外業者が728者もいるのは、埼玉県が東京・千葉・群馬・茨城・栃木と接しているからです。県境の市では、隣県の業者のほうが近いということが普通に起こります。三郷市から見れば千葉県松戸市のほうが近いですし、本庄市から見れば群馬県伊勢崎市のほうが近い。業者の所在地が埼玉県内かどうかで選択肢を狭める必要はありません。

40市別の解体工事業登録者数【全件】

県内業者1,022者のうち、40市に所在するのは967者です。市ごとの数を多い順に並べました。市名をクリックすると、その市の解体業者・費用・補助金をまとめたページに移動します。

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順位市名登録者数地域区分業者選びの状況
1川口市264者南部県内でも突出して多い
2さいたま市152者さいたま県内でも突出して多い
3越谷市68者東部選択肢が多く相見積もりを取りやすい
4草加市48者東部選択肢が多く相見積もりを取りやすい
5春日部市33者東部選択肢が多く相見積もりを取りやすい
6熊谷市29者北部選択肢が多く相見積もりを取りやすい
7川越市28者川越比企選択肢が多く相見積もりを取りやすい
8所沢市28者西部選択肢が多く相見積もりを取りやすい
9八潮市26者東部選択肢が多く相見積もりを取りやすい
10三郷市23者東部市内だけでも比較できる
11入間市18者西部市内だけでも比較できる
12新座市18者南西部市内だけでも比較できる
13本庄市17者北部市内だけでも比較できる
14深谷市14者北部市内だけでも比較できる
15蕨市14者南部市内だけでも比較できる
16加須市13者利根市内だけでも比較できる
17吉川市13者東部市内だけでも比較できる
18行田市13者利根市内だけでも比較できる
19上尾市12者県央市内だけでも比較できる
20東松山市12者川越比企市内だけでも比較できる
21狭山市12者西部市内だけでも比較できる
22坂戸市11者川越比企市内だけでも比較できる
23秩父市11者秩父市内だけでも比較できる
24久喜市10者利根市内だけでも比較できる
25富士見市10者南西部市内だけでも比較できる
26飯能市8者西部市内は少なく近隣市からの出張が中心
27戸田市7者南部市内は少なく近隣市からの出張が中心
28ふじみ野市6者南西部市内は少なく近隣市からの出張が中心
29日高市6者西部市内は少なく近隣市からの出張が中心
30朝霞市6者南西部市内は少なく近隣市からの出張が中心
31鴻巣市6者県央市内は少なく近隣市からの出張が中心
32北本市5者県央市内は少なく近隣市からの出張が中心
33志木市5者南西部市内は少なく近隣市からの出張が中心
34羽生市5者利根市内は少なく近隣市からの出張が中心
35幸手市4者東部市内はごくわずか。近隣市の業者が前提
36鶴ヶ島市4者川越比企市内はごくわずか。近隣市の業者が前提
37蓮田市3者東部市内はごくわずか。近隣市の業者が前提
38和光市2者南西部市内はごくわずか。近隣市の業者が前提
39白岡市2者東部市内はごくわずか。近隣市の業者が前提
40桶川市1者県央市内はごくわずか。近隣市の業者が前提
出典 埼玉県「解体工事業の登録」県内業者名簿(令和8年7月末時点)を市別に集計
川口市264者、桶川市1者。この差が意味すること

県内の登録業者の約4分の1が川口市の1市に集中しています。さいたま市152者と合わせると、この2市だけで県内の4割を超えます。理由は、川口市が古くから鋳物と建設業の街で、荒川を挟んで東京都に隣接しているからです。都内の現場に出るための拠点として、川口に事務所を置く業者が多いのです。

一方、桶川市は1者、和光市と白岡市は2者、蓮田市は3者しかいません。これらの市で「地元の業者に頼みたい」と考えると選択肢がほとんどなくなります。そういう市では、はじめから近隣市の業者を候補に入れて比較するほうが現実的です。市内業者が少ないこと自体は問題ではありませんが、「地元だから安心」という選び方が成立しにくいということは知っておいてください。

もうひとつ、この数字から読み取れることがあります。登録業者が多い市ほど価格競争が起きやすいということです。川口市・さいたま市・越谷市・草加市のように数十者以上いる市では、相見積もりを取る意味が大きくなります。逆に業者が数者しかいない市では、相見積もりの相手を近隣市まで広げないと比較になりません。

埼玉県で解体業者を選ぶ|登録と許可の違いを先に理解する

業者選びで最初につまずくのが「許可」と「登録」の違いです。ここを分かっていないと、公式サイトに並んでいる番号が何を意味するのか判断できません。埼玉県が公開している解体工事業登録申請の手引きにもとづいて整理します。

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比較項目解体工事業の登録建設業の許可(3業種)
請け負える工事1件500万円未満(税込)の解体工事のみ金額の制限なし
施工できる場所登録を受けた都道府県に限る全国どこでも可能
申請先施工場所を所管する都道府県営業所のある都道府県(複数県なら国土交通大臣)
有効期間5年5年
技術者技術管理者の選任が必要(他社との兼任不可)営業所技術者等の配置が必要
出典 埼玉県「解体工事業登録申請の手引き」

ここで多くの人が見落とすのが、「施工できる場所は登録を受けた都道府県に限る」という一文です。東京都の登録しか持っていない業者は、そのままでは埼玉県内で解体工事を請け負えません。埼玉県の登録も受ける必要があります。当社が東京都と神奈川県に加えて埼玉県の登録(第2893号)も受けているのはこのためです。

「建設業許可があるから登録は不要」は半分正しく半分間違い

手引きには「建設業法の土木工事業、建築工事業、解体工事業のいずれかの業種について許可を受けている者は、解体工事業の登録を受けることなく解体工事業を営むことができます」と書かれています。

つまり許可があれば登録は不要ですが、それはこの3業種の許可に限られます。「とび・土工工事業」や「内装仕上工事業」の許可だけでは、解体工事業の登録が別途必要です。業者の公式サイトに「建設業許可あり」とだけ書かれていて業種が書かれていない場合は、何の許可なのかを聞いてください。

埼玉県の名簿で業者を照合する手順

やり方は簡単で、5分もかかりません。相見積もりを取ったすべての業者について、これをやってください。

STEP
埼玉県の「解体工事業の登録」ページを開く

埼玉県ホームページの県土整備部建設管理課のページに、県内業者名簿と県外業者名簿がエクセルファイルで置かれています。毎月更新されており、直近は令和8年7月末時点のものです。

STEP
業者の所在地でどちらの名簿を見るか決める

本社が埼玉県内なら県内業者名簿、県外なら県外業者名簿です。県外業者名簿には東京都の業者が414者載っています。県外だから怪しいということはまったくありません。名簿に載っていることが重要です。

STEP
会社名で検索して、登録番号と技術管理者を確認する

エクセルの検索機能で会社名を探します。名簿には登録番号・商号・代表者氏名・所在地・電話番号・技術管理者の氏名が載っています。見積書に書かれた会社名と一致するかを見てください。似ているけれど違う会社名だった、というケースは実際にあります。

STEP
名簿に無ければ、建設業許可のほうを確認する

登録名簿に無くても、土木工事業・建築工事業・解体工事業の建設業許可があれば適法です。この場合は国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで許可番号を照合できます。どちらにも見つからない業者は、無登録・無許可の可能性があります。

STEP
工事が始まったら現場の登録票を見る

建設リサイクル法第33条により、営業所と工事現場ごとに解体工事業者登録票を掲げる義務があります。大きさは横35センチメートル以上、縦25センチメートル以上と決まっています。現場に掲示がなければ、その時点でおかしいと思ってください。

技術管理者は誰でもなれるわけではありません

解体工事業の登録には技術管理者の選任が必須です。手引きによれば、大学で土木工学科等を修めて卒業し解体工事に2年以上の実務経験がある者、高等専門学校卒で同じく2年以上、といった学歴と実務経験の組み合わせか、国土交通大臣が実施または指定した講習の受講、あるいは所定の資格の保有が必要です。

そして技術管理者は他の解体工事業登録業者の技術管理者と兼ねることができません。名義だけ借りて登録するということができない仕組みです。名簿に技術管理者の氏名が載っているのは、この確認ができるようにするためです。

参考までに、当社の埼玉県登録の技術管理者は山中隆二、登録番号は2893、登録日は令和4年2月2日です。名簿で確認してください。自社の情報を検証可能な形で出さない業者は、それだけで候補から外して構いません。

埼玉県の解体で使えるお金|市の補助金より効くものがあります

「解体の補助金」と呼ばれているものは、実は3つの層に分かれています。この構造を知らないまま市役所に電話すると、いちばん金額の大きい制度を見逃したまま終わります。

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制度金額の規模誰が窓口か
第1層相続空き家の3,000万円特別控除(譲渡所得の特例)数百万円規模税務署。確認書は市区町村
第2層固定資産税の住宅用地特例(解体で外れる)年間数万〜十数万円の増減市の資産税課
第3層市区町村の除却補助金・助成金20万〜50万円程度が中心市の建築課・住宅課など
解体に関わる公的な支援の3層構造

多くの人が探すのは第3層の補助金ですが、金額のインパクトが最も大きいのは第1層です。相続した空き家を売る予定があるなら、市の補助金30万円より先にこちらを確認してください。

相続空き家の3,000万円特別控除

相続した実家を解体して土地を売ったとき、譲渡所得から最高3,000万円を差し引ける制度です。国税庁のタックスアンサーNo.3306に定められています。譲渡所得税と住民税の合計は長期譲渡で20.315%なので、3,000万円の控除が使えれば税額が数百万円変わります。

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要件内容
建築時期昭和56年5月31日以前に建築された家屋
建物の種類区分所有建物登記がされている建物でないこと(マンションは対象外)
相続直前の居住状況被相続人以外に居住していた人がいなかったこと
売却の期限相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで
売却代金1億円以下であること
建物の扱い譲渡時に一定の耐震基準を満たすか、または取り壊すこと
控除額最高3,000万円。令和6年1月1日以後に3人以上の相続人が取得した場合は2,000万円
必要書類被相続人居住用家屋等確認書(市区町村が発行)
出典 国税庁 タックスアンサーNo.3306「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
令和6年の改正で「売ってから壊す」でも使えるようになりました

以前は売る前に必ず解体を終えていることが条件でした。買主が決まる前に解体費を先払いする必要があり、売れなければ更地の固定資産税だけが増えるという厳しい仕組みでした。

令和6年1月1日以後の譲渡からは、譲渡の日の属する年の翌年2月15日までに取り壊しや耐震改修を行えば適用できるようになりました。買主と話し合って引き渡し後に解体するという段取りが可能になったということです。解体のタイミングを売買契約とセットで設計できるようになった意味は大きいです。

解体すると固定資産税は「6倍」になるのか

よく言われる話ですが、正確に理解しておく必要があります。住宅が建っている土地には住宅用地の特例が適用され、固定資産税の課税標準額が小さくなっています。

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区分面積固定資産税の課税標準額都市計画税
小規模住宅用地200平方メートルまで価格の6分の1価格の3分の1
一般住宅用地200平方メートルを超える部分価格の3分の1価格の3分の2
地方税法第349条の3の2にもとづく住宅用地の特例

解体して更地にするとこの特例が外れるので、課税標準額は6倍になります。ただし実際の税額が6倍になるわけではありません。更地には負担調整措置や非住宅用地の負担水準の上限(価格の70%)が働くため、多くのケースで実質3倍から4倍程度にとどまります。

もうひとつ重要なのがタイミングです。固定資産税は毎年1月1日時点の状況で課税されます。1月2日に解体すればその年度は住宅用地のまま、12月31日までに解体が終われば翌年度から更地の扱いになります。数か月の差で1年分の税額が変わります。

放置していても特例が外れることがあります

2023年の空家等対策特別措置法の改正で管理不全空家等という区分が新設されました。そのまま放置すれば特定空家等になるおそれのある状態の空き家について、市町村が指導し、それでも改善しなければ勧告できます。勧告を受けると住宅用地の特例が解除されます

つまり「解体すると税金が上がるから放置しよう」という判断は、もう安全ではありません。建物が建ったまま特例だけ外れるという最悪の状態になり得ます。埼玉県内では52市町村が空家等対策計画を策定済み(令和7年3月31日現在)で、対応する体制は整っています。

市の補助金は「ある・ない」より「条件」で決まります

埼玉県には解体費用を直接補助する県の制度はありません。使えるかどうかは市町村ごとにまったく違います。しかも「制度がある」と書いてあっても、条件が合わなければ1円も出ません。実際に確認した3市を並べると、性格の違いがよくわかります。

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制度上限ここが重要
さいたま市耐震補強等助成事業(戸建住宅の建替え工事)30万円/棟建替えが前提。耐震診断で「倒壊する可能性が高い」と判定される必要があり、空き家の除却単独では使えません
川口市川口市空家除却補助金要確認今年度の受付は未定と公表されています。対象も再建築不可の無接道敷地などに限られ、一般的な空き家では使えません
行田市老朽空き家等解体補助制度解体費の1/2以内・上限30万円空き家単独で使えます。ただし市の基準で危険と判断され、条例に基づく助言または指導を受けたものが対象です
各市公式サイトで確認(2026年8月時点)。制度は年度ごとに変わるため申請前に必ず市へ確認してください

この3市を見るだけで、「埼玉県の解体補助金はいくら」という質問に一つの答えは無いことが分かると思います。建替えが条件の市、受付そのものが止まっている市、空き家単独で使える市。それぞれ性格が違います。各市の詳しい条件と金額は、この記事の後半にある地域別のリンクから各市のページで確認してください。

ほぼすべての市に共通する4つの落とし穴
  • 契約や着工をしてから申請すると通りません。行田市もさいたま市も交付決定前の着手は対象外です。順番を間違えた時点で終わりです
  • 予算がなくなり次第終了です。年度の後半になるほど枠が埋まっています。年度初めに動くのが有利です
  • 市税の滞納があると対象外になります。相続した物件では、亡くなった方の未納分が残っていることがあります
  • 「昭和56年5月31日以前」が基準になっている制度が多いです。新耐震基準の建物は最初から対象外というケースが少なくありません

なお、補助金を待っているうちに解体が遅れて損をすることもあります。上限30万円の補助のために半年待つより、先に解体して土地を売ったほうが手元に残る金額が大きいケースは普通にあります。補助金は目的ではなく手段です。

埼玉県の空き家|全国最低の空き家率なのに解体が増えている理由

ここは埼玉県ならではの事情です。埼玉県の空き家率は9.3%で、47都道府県で最も低いという結果が出ています。総務省の令和5年住宅・土地統計調査によるものです。

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項目埼玉県の数値全国順位平成30年からの増減
総住宅数355万5,100戸第5位17万400戸の増加(5.0%増)
総世帯数323万2,900世帯第5位18万6,600世帯の増加(6.1%増)
空き家数33万400戸第9位1万5,800戸の減少
空き家率9.3%第47位(全国最低)0.9ポイントの低下
持ち家数208万6,700戸第4位
持ち家率65.1%第30位
利用目的のない空き家約13万6,000戸(3.8%)約1万2,000戸の増加
出典 埼玉県総務部統計課「令和5年住宅・土地統計調査結果(埼玉県分)」(2024年12月13日公表)、埼玉県「県内空き家の現状」

この表の読み方を説明します。空き家「率」は下がり、空き家「数」も減っている。それなのに利用目的のない空き家だけが1万2,000戸増えている。これが埼玉県の現実です。

「利用目的のない空き家」が本当の問題です

空き家は4つに分類されます。賃貸用、売却用、二次的住宅(別荘など)、そしてそれ以外=利用目的のない空き家です。前の3つは市場に出ているので、いずれ誰かが使います。問題は4つ目です。

これは相続したけれど住む予定も売る予定もない家が中心です。埼玉県ではこれが13万6,000戸あり、増え続けています。空き家率が全国一低いのに解体の相談が減らないのは、母数ではなくこの層が動いているからです。

空き家は県北部と西部に多く、空き家数は県南部に多い

埼玉県自身が「県内空き家の現状」のページで、空き家率・利用目的のない空き家率は県北部、西部を中心に高い傾向にあり、一方で空き家数は県南部に多いと説明しています。この一文は解体を考えるうえで非常に重要です。

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エリア空き家の特徴解体で問題になりやすいこと
県南部(川口・草加・戸田・蕨など)空き家の「数」が多い。人口が多いので絶対数が積み上がる敷地が狭く隣家が近い。重機が入らず手壊しになる。近隣への配慮が最優先
県北部(熊谷・深谷・本庄・行田など)空き家「率」が高い。人口減少と高齢化が進む敷地は広いが建物も大きい。蔵や納屋など附属建物が多く、総額が膨らむ
県西部(秩父・飯能・日高など)空き家「率」が高い。山間部の集落で顕著搬出距離が長く運搬費がかさむ。前面道路が狭く大型車が入らない
県央・東部ベッドタウンとして開発された住宅地の高齢化が進行中同じ時期に建った家がまとめて更新期を迎える。工事が重なりやすい
埼玉県「県内空き家の現状」の記述と当社の施工経験にもとづく整理

同じ埼玉県でも、県南の30坪と県北の30坪では工事の性格がまったく違います。県南は「狭さとの戦い」、県北と県西は「距離と量との戦い」です。坪単価が同じでも総額が変わるのはこのためです。

解体すべきかどうかの判断基準

解体業者が言うのも変ですが、解体しないほうがいいケースは確実にあります。以下の順番で考えてください。

STEP
売る予定があるか

売る予定があるなら、建物付きで売れるかどうかを不動産会社に先に聞いてください。県南部の駅近であれば、古家付き土地としてそのまま売れることがあります。解体費を出さずに済むなら、それがいちばん得です。

STEP
相続空き家の3,000万円特別控除が使えるか

昭和56年5月31日以前の建築で、売却代金1億円以下、相続から3年以内。この条件に当てはまるなら税額の差が解体費を大きく上回ります。使えるかどうかを税理士か税務署に確認してから動いてください。

STEP
建物が危険な状態か

屋根が抜けている、外壁が落ちている、傾いている。この状態なら判断は早いほうがいいです。倒壊して他人に損害を与えれば所有者の責任になります。管理不全空家等として勧告を受ければ固定資産税の特例も外れます。

STEP
市の補助金が使えるか

ここでようやく補助金です。順番を間違えないでください。補助金の有無で解体するかどうかを決めるのではなく、解体すると決めたあとで使える制度を探すのが正しい順序です。

埼玉県10地域の解体事情|あなたの市はどこに当てはまりますか

埼玉県は県の行政区分として10の地域に分かれています。地域が違えば、地形も住宅事情も業者の数も変わります。ここでは40市すべてを地域ごとに整理しました。ご自身の市のリンクから、その市の業者・費用・補助金の詳細ページに進んでください。

さいたま市(1市・登録業者152者)

さいたま市だけで10区あり、区ごとに条件がまったく違います。浦和・大宮の旧市街は狭い道と密集した住宅地、見沼田んぼの周辺は農地と屋敷林、岩槻は城下町の古い町家。同じ市内でも見積もりの前提が変わります。市内の登録業者は152者で、県内2位です。

さいたま市で押さえるポイント。10区のどこかによって工事の性格が変わるため、区名まで伝えて見積もりを取ってください。

南部(3市・登録業者285者)

荒川を挟んで東京都に接するエリアです。川口市の登録業者264者は県内の4分の1を占め、蕨市は日本一面積の小さい市で人口密度も全国有数です。空き家の「数」が多いのはこのエリアで、敷地が狭く隣家が近いため、重機が入らず手壊しになる現場が珍しくありません。

南部で押さえるポイント。近隣への事前挨拶と養生の質が、工事の成否をそのまま決めるエリアです。

南西部(6市・登録業者47者)

東武東上線と東京メトロ有楽町線・副都心線で都心に直結するベッドタウンです。和光市2者、志木市5者、朝霞市6者、ふじみ野市6者と市内の登録業者が極端に少ないのが特徴で、実際には隣接市や東京都の業者が施工しています。新座市は平林寺の雑木林、富士見市はびん沼川の低湿地というように、市ごとに地盤の条件が違います。

南西部で押さえるポイント。市内業者にこだわらず、はじめから近隣市を含めて比較するのが現実的です。

西部(5市・登録業者72者)

狭山丘陵と秩父山地のふもとに広がるエリアです。所沢市は団地の建替え期に入っており、飯能市は市域の大半が森林、日高市は高麗郷の里山です。空き家率が高い傾向にあるのがこのエリアで、山側に行くほど前面道路が狭く搬出距離が長くなります。

西部で押さえるポイント。搬出経路の確認が費用を左右します。現地調査なしの見積もりは信用できません。

東部(9市・登録業者220者)

中川・元荒川・江戸川に囲まれた低地で、県内で最も市の数が多いエリアです。越谷市68者、草加市48者、春日部市33者と業者も多く、相見積もりが取りやすい地域です。三郷市や八潮市はつくばエクスプレス開業後に急速に宅地化が進み、町工場と新しい住宅が混在しています。

東部で押さえるポイント。低地のため地盤が緩い場所があり、重機の設置に配慮が必要な現場があります。

利根(4市・登録業者41者)

利根川沿いの県北東部です。行田市の足袋蔵、加須市のこいのぼり工場、羽生市の藍染めの工場など、産業に結びついた古い建物が残っています。行田市には空き家単独で使える解体補助制度(上限30万円)があり、県内でも使いやすい部類です。

利根で押さえるポイント。登録有形文化財や歴史的建造物の場合は、解体前に市の担当課へ相談してください。

県央(4市・登録業者24者)

大宮台地の上に広がる平坦なエリアで、施工条件としては県内で最も素直です。桶川市1者、北本市5者、鴻巣市6者と市内の登録業者は少なく、さいたま市や上尾市の業者が入ることが多くなります。鴻巣市は人形のまちで、職人の作業場や蔵が残っています。

県央で押さえるポイント。平坦で搬出しやすいぶん、費用面では県内でも条件の良いエリアです。

川越比企(4市・登録業者55者)

川越市は蔵造りの町並みが重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、その区域内外で手続きがまったく違います。東松山市と坂戸市は比企丘陵の起伏があり、鶴ヶ島市は関越道のインターを抱えています。

川越比企で押さえるポイント。川越の保存地区や景観計画の区域では、着工前に市への確認が必須です。

北部(3市・登録業者60者)

日本一の酷暑で知られる熊谷市を含むエリアです。夏場の工程管理が現実的な問題になり、熱中症対策で作業時間が制限されることがあります。深谷市は渋沢栄一ゆかりの煉瓦建築、本庄市は中山道最大の宿場町の町家が残っています。敷地が広く附属建物が多いため、総額は県南より大きくなりがちです。

北部で押さえるポイント。夏季は工期が延びることを前提にスケジュールを組んでください。

秩父(1市・登録業者11者)

秩父市は県内最大の面積を持ち、市域の大半が山地です。登録業者は11者。搬出距離が長く、冬季は路面の凍結や積雪で工程が読みにくくなります。空き家率も高いエリアです。

秩父で押さえるポイント。冬季の着工は避けたほうが無難で、春から秋にかけての施工をおすすめします。

埼玉県22町1村の解体事情|登録業者がゼロの町が6つあります

埼玉県は40市22町1村の63市町村で構成されています。町村部の状況は市部とかなり違います。県内業者名簿を数えると、郡部に所在する登録業者は53者しかいません。そして登録業者が1者もいない町が6つあります。

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登録業者がゼロの町どこから業者が来るか
滑川町比企郡東松山市12者・熊谷市29者が近い
嵐山町比企郡東松山市12者・小川町1者が近い
ときがわ町比企郡東松山市12者・越生町1者が近い
皆野町秩父郡秩父市11者が最も近い
小鹿野町秩父郡秩父市11者が最も近い
寄居町大里郡深谷市14者・熊谷市29者が近い
出典 埼玉県「解体工事業の登録」県内業者名簿(令和8年7月末時点)を町村別に集計

この6町では町内の業者に頼むという選択肢が最初から存在しません。近隣の市から来てもらうことになります。距離が出るぶん、見積書に出張費や運搬費がどう計上されているかを確認してください。町村ごとの詳しい事情は、それぞれのページにまとめています。

北足立郡(1町村・登録業者4者)

入間郡(3町村・登録業者14者)

比企郡(7町村・登録業者9者)

秩父郡(5町村・登録業者5者)

児玉郡(3町村・登録業者12者)

大里郡(1町村・登録業者0者)

南埼玉郡(1町村・登録業者1者)

北葛飾郡(2町村・登録業者8者)

町村では近隣市の業者が前提になります

郡部の登録業者53者を23町村で割ると、1町村あたり平均2.3者です。三芳町の10者が突出しているだけで、多くの町村は0者から4者という状況です。

これは町村の解体需要が少ないという意味ではありません。解体業には重機と資材置き場が必要で、事業として成り立つ受注量が要るということです。人口の多い市に業者が集まるのは構造的な理由によります。

町村にお住まいの方は、はじめから近隣市を含めて3社程度に見積もりを依頼してください。解体業者は日常的に市町村境をまたいで施工しており、隣の市から来ることは何の問題もありません。

施主が知らないと損をする2つの法律の話

建設リサイクル法の届出義務者は「施主」です

ここは多くの方が誤解している部分です。建設リサイクル法にもとづく事前届出の義務者は業者ではなく発注者、つまり施主本人です。国土交通省も「発注者及び自主施工者は、都道府県知事への届出が義務付けられています」と明記しています。

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工事の種類届出が必要になる規模
建築物の解体工事床面積の合計80平方メートル以上
建築物の新築・増築床面積の合計500平方メートル以上
建築物の修繕・模様替(リフォーム等)請負代金の額1億円以上
その他の工作物に関する工事請負代金の額500万円以上
出典 国土交通省「建設リサイクル法」対象建設工事の規模に関する基準

80平方メートルは約24坪です。木造30坪の一般的な住宅なら確実に対象になります。届出は工事に着手する日の7日前までに、工事箇所を管轄する県の建築安全センターまたは市町の担当課へ提出します。

実務では業者が代行しますが、責任は施主に残ります

現実には施主から委任を受けた業者が届出を代行します。それ自体は問題ありません。ただし法律上の義務者は施主のままなので、業者が届出を怠っていた場合に困るのは施主です。

契約時に「建設リサイクル法の届出は御社が代行してくれますか」と必ず聞いてください。この質問に即答できない業者は、80平方メートル以上の解体を日常的にやっていないということです。届出書の控えを見せてもらえば確実です。

アスベスト事前調査は規模を問わずすべての工事が対象です

もうひとつがアスベストです。ここ数年で規制が大きく変わりました。順を追って整理します。

事前調査は「全工事」が対象

建物の解体・改修を行う際は、規模の大小にかかわらずアスベストの有無を調べる事前調査が義務です。小さな物置の解体でも例外ではありません。

2022年4月から一定規模以上は行政への報告義務

解体工事で床面積80平方メートル以上などの規模になると、調査結果を労働基準監督署と自治体に電子システムで報告する必要があります。建設リサイクル法の届出とほぼ同じラインです。

2023年10月から有資格者でなければ調査できない

建築物石綿含有建材調査者などの資格を持つ者が調査しなければ違法になりました。「うちの職人が見ればわかる」という業者がいたら、その時点で法令を理解していません。

昭和56年以前の建物では、屋根のスレート、外壁の塗膜、天井の岩綿吸音板、床のPタイル、配管の保温材などにアスベストが含まれている可能性があります。見つかった場合はレベルに応じた除去工事が必要になり、費用は数十万円から数百万円変わります。

埼玉県で失敗しない業者選び10のチェックポイント

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No確認することなぜ必要か
1埼玉県の名簿に載っているか登録は都道府県ごと。東京都の登録だけでは埼玉で施工できません
2500万円以上なら建設業許可があるか登録業者が請け負えるのは500万円未満までです
3技術管理者の氏名が名簿と一致するか名義貸しを防ぐため、他社との兼任は禁止されています
4現地調査に来るか写真と図面だけの見積もりは、着工後に必ず追加が出ます
5見積書が項目ごとに分かれているか「解体工事一式」では他社と比較できません
6付帯工事が明記されているか残置物・塀・庭木・整地。ここが金額差の正体です
7建設リサイクル法の届出を代行するか義務者は施主。代行の可否を契約前に確認します
8アスベスト調査の資格者がいるか2023年10月から有資格者以外の調査は違法です
9近隣挨拶を誰がいつ行うか県南の密集地では、これが最大のトラブル要因です
10追加費用が発生する条件が書面にあるか地中障害物やアスベストが出たときの扱いを事前に決めます
埼玉県内で解体業者を選ぶときのチェックリスト
マニフェストの写しを施主に渡す法的義務はありません

「マニフェストの写しをもらえないなら不法投棄では」と心配される方がいますが、解体工事の廃棄物の排出事業者は元請業者であり、マニフェストは元請業者と処分業者の間で交わされる書類です。施主に交付する法的義務は存在しません。

ただし任意で見せてもらうことは可能です。当社は求められれば開示しています。「法的義務はないが見せてくれるか」と聞いたときの反応で、その業者の姿勢はよくわかります。

埼玉県の解体工事に関するよくある質問

埼玉県で木造30坪の解体費用はいくらですか?

本体工事費で90万〜150万円、付帯工事費と諸経費を含めた総額で120万〜190万円が目安です。ただし県南部の密集地で重機が入らず手壊しになる場合や、県北部で蔵や納屋などの附属建物がある場合は、この範囲を超えます。残置物の量でも数十万円動きます。現地調査つきの見積もりで確認してください。

埼玉県には解体費用の補助金がありますか?

埼玉県が県民に直接交付する解体費の補助制度は確認できませんでした。使えるかどうかは市町村ごとに異なります。さいたま市は建替えが前提で上限30万円、行田市は空き家単独で解体費の2分の1・上限30万円、川口市は今年度の受付が未定です。お住まいの市のページで最新の条件を確認してください。

県外の業者に頼んでも大丈夫ですか?

問題ありません。埼玉県の県外業者名簿には728者が登録されており、うち東京都の業者が414者を占めます。重要なのは所在地ではなく、埼玉県の登録を受けているか、または土木工事業・建築工事業・解体工事業のいずれかの建設業許可を持っているかです。東京都の登録しか無い業者は埼玉県内で施工できません。

解体したら固定資産税は6倍になりますか?

課税標準額は6分の1の特例が外れるので6倍になりますが、実際の税額は負担調整措置により3倍から4倍程度にとどまるのが一般的です。また課税は1月1日時点の状況で決まるため、解体のタイミングで1年分の差が出ます。なお2023年の法改正により、管理不全空家等として勧告を受けると建物を残したまま特例が外れます。放置が安全策とは言えなくなりました。

相続した実家を解体して売る予定です。何から確認すべきですか?

相続空き家の3,000万円特別控除が使えるかを最初に確認してください。昭和56年5月31日以前の建築、区分所有登記でない、相続直前に被相続人以外が住んでいない、売却代金1億円以下、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却、という要件があります。使えれば税額の差が数百万円になり、市の補助金30万円とは桁が違います。市区町村が発行する被相続人居住用家屋等確認書が必要です。

建設リサイクル法の届出は業者がやってくれますか?

実務上は業者が代行しますが、法律上の届出義務者は発注者である施主です。床面積80平方メートル以上の解体工事が対象で、着手日の7日前までに提出します。契約前に代行の可否を確認し、提出後は控えを見せてもらってください。

市内に解体業者がほとんどいません。どうすればいいですか?

桶川市1者、和光市2者、白岡市2者、蓮田市3者のように、市内の登録業者がごくわずかな市は実際にあります。この場合ははじめから近隣市を含めて3社程度に見積もりを依頼してください。解体業者は日常的に市境をまたいで施工しており、隣の市から来ることは何の問題もありません。市内業者にこだわると比較そのものができなくなります。

解体工事にはどのくらいの期間がかかりますか?

木造30坪で、足場設置から整地までおおむね1週間から10日が目安です。これに建設リサイクル法の届出(着手7日前まで)とライフラインの停止手続きが加わるため、依頼から完了までは3週間から1か月を見ておくと安全です。県北部の夏季は熱中症対策で作業時間が制限され、秩父などの山間部は冬季の凍結で工程が延びることがあります。

まとめ|埼玉県の解体は「名簿」と「順番」で決まります

  • 費用の目安は木造30坪で総額120万〜190万円。差が出るのは本体工事費ではなく付帯工事費です
  • 業者は必ず埼玉県の名簿で照合してください。登録は都道府県ごとで、東京都の登録だけでは埼玉で施工できません
  • 市内業者が1者しかいない市もあります。桶川市・和光市・白岡市・蓮田市などは近隣市を含めて比較してください
  • 補助金より先に相続空き家の3,000万円特別控除を確認してください。桁が違います
  • 契約・着工の前に申請する。市の補助金はこの順番を間違えると1円も出ません

最後にもうひとつだけ。解体業者を選ぶとき、多くの方が最初に見るのは金額です。それは当然のことですが、金額を比べる前に「その会社が実在して、埼玉県で適法に工事できるか」を確認するほうが先です。名簿を見るだけなら5分で終わります。

株式会社インシュアラについて

当社は埼玉県の解体工事業登録名簿に登録番号2893で掲載されています。登録日は令和4年2月2日、技術管理者は山中隆二です。この記事に書いたとおり、県のホームページから名簿をダウンロードして照合してください。

  • 解体実績1,000件超。木造からRC造、工場・倉庫・ガソリンスタンドまで対応しています
  • 解体・空き家買取・リフォームをワンストップ。解体するべきか売るべきかの段階から一緒に判断できます
  • 見積書は項目ごとに分けて出します。付帯工事も含めて、何にいくらかかるかを書面で示します

埼玉県内の解体・空き家のご相談は、お電話(03-5837-4868)でもウェブの無料見積もりでも承ります。

この記事の参照元(一次情報)

  • 埼玉県「解体工事業の登録」県内業者名簿・県外業者名簿(令和8年7月末時点)
  • 埼玉県「解体工事業登録申請の手引き」
  • 埼玉県総務部統計課「令和5年住宅・土地統計調査結果(埼玉県分)について」2024年12月13日公表
  • 埼玉県「県内空き家の現状」(都市整備部建築安全課)
  • 総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査」
  • 国税庁 タックスアンサーNo.3306「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
  • 国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について」2026年2月17日公表
  • 国土交通省「建設リサイクル法」対象建設工事の規模に関する基準・届出制度
  • さいたま市「令和8年度 耐震補強等助成事業(戸建住宅の建替え工事)」
  • 川口市「川口市空家除却補助金の受付について」
  • 行田市「老朽空き家等解体補助制度について」

この記事の内容は2026年8月時点で各公式サイトを確認して作成しています。補助制度は年度ごとに条件が変わり、予算がなくなり次第終了します。申請前に必ずお住まいの市町村の窓口で最新の内容を確認してください。

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