東京都の解体補助金一覧|不燃化特区と23区の上限額を確認

監修者

株式会社インシュアラ 代表取締役
金松 裕基

株式会社インシュアラ(信頼の解体レスキュー)の代表取締役社長であり、同サイトの監修者を務める金松裕基氏。 建物解体、内装解体、店舗解体を主な事業とし、その豊富な経験と専門知識を活かして「信頼」のサービスを牽引しています。代表として、また業界の専門家として、安全かつ高品質な解体工事の実現に尽力し、顧客からの厚い信頼を得ています。

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東京都の解体の補助金は、都の制度、不燃化特区など木造密集地域の制度、区市町村独自の制度の3つに分かれます。都の制度は上限10万円ですが、不燃化特区の区域内なら、区によっては数百万円規模の助成があります。そのため、最初に調べるのは「建物のある住所がどの制度の対象か」です。

この記事では、都の制度と不燃化特区の仕組み、23区と多摩地域の制度の一覧、申請の順番を整理します。金額は2026年11月に各自治体の公式情報で確認できたものだけを載せ、確認できなかった自治体は制度名と窓口のみとしました。制度は年度で変わるので、必ず申請前に窓口で確かめてください。

この記事の結論
  • 都の空き家家財整理・解体促進事業は、解体費(税抜)の1/2で上限10万円です。都の相談窓口への事前相談が条件です。
  • 金額が大きいのは不燃化特区です。葛飾区は上限200万円、足立区は上限280万円など、区が条件を定めています。
  • 区市町村の制度は対象が大きく異なります。耐震性の不足、老朽度、空き家、建て替えなどの条件を確認してください。
  • 交付決定の前に契約や着工をしないでください。多くの制度で対象外になります。

監修者

株式会社インシュアラ 代表取締役
金松 裕基

株式会社インシュアラ(信頼の解体レスキュー)の代表取締役社長であり、同サイトの監修者を務める金松裕基氏。 建物解体、内装解体、店舗解体を主な事業とし、その豊富な経験と専門知識を活かして「信頼」のサービスを牽引しています。代表として、また業界の専門家として、安全かつ高品質な解体工事の実現に尽力し、顧客からの厚い信頼を得ています。

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目次

東京都の解体補助金は3つに分かれる

全体像は次のとおりです。同じ建物で複数の制度が使えるとは限らないので、併用の可否も窓口で確認してください。

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区分制度の例金額の例申請先
東京都の制度空き家家財整理・解体促進事業解体費の1/2、上限10万円都の案内に従って申請
木造密集地域の制度不燃化特区、整備地域等不燃化集中促進事業区により異なります各区
区市町村の制度老朽空家の除却、耐震除却、ブロック塀の撤去自治体により異なります各区市町村

国の仕組みを含めた全体の説明は解体の補助金の記事にあります。ここでは東京都内の情報に絞ります。

東京都空き家家財整理・解体促進事業

都内の空き家の家財整理と解体の費用を補助する制度です。補助の対象は、東京都空き家ワンストップ相談窓口に相談したうえで、家財整理か解体を行う空き家の所有者です。

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項目内容
解体の補助額解体費用(消費税等を除く)の2分の1、上限10万円
家財整理の補助額家財整理費用(消費税等を除く)の2分の1、上限5万円
条件東京都空き家ワンストップ相談窓口への相談
相談窓口電話0120-776-735(平日9時〜18時)、相談は無料
問い合わせ東京都住宅政策本部の案内
東京都住宅政策本部の公開情報をもとに整理しました。最新の要綱は同本部のページで確認してください

金額は大きくありませんが、空き家の相談窓口を無料で使える点に価値があります。解体するか売却するかで迷っている段階でも相談できます。判断の材料は東京都の空き家の記事にまとめています。

不燃化特区の除却助成

不燃化特区(不燃化推進特定整備地区)は、木造住宅が密集し、地震時に火災が広がるおそれの大きい地区を、東京都と区が連携して指定したものです。東京都の令和8年度の資料では、17区44地区、約3,020haで事業が行われていて、老朽建築物の除却や建替えの助成、固定資産税等の減免といった支援が2030(令和12)年度まで延長されています。

助成の内容は区ごとに違う

都は区を補助し、個人や法人への助成は各区が行います。主な支援は次のようなものです。

  • 老朽建築物の解体費の助成
  • 建替えの設計、工事監理、建築工事の助成
  • 専門家の派遣
  • 除却後の土地の固定資産税、都市計画税の減免

対象の建物は、耐用年数の3分の2を超えた木造や軽量鉄骨造などとする区が多くあります。一部の区では、地区の目標に達すると受付を終えます。世田谷区の区役所周辺地区は、令和8年10月30日で除却と建替えの助成の受付を終了しました。

土地の固定資産税の減免

東京都主税局の案内によると、不燃化特区内で耐用年限の3分の2を超えた老朽住宅を、指定日から令和13年3月31日までに取り壊した場合、要件を満たすと翌年度から最長5年度分、土地の固定資産税と都市計画税の税額の8割が軽減されます。毎年、区の証明書を添えて都税事務所に申請します。

整備地域等不燃化集中促進事業

令和8年度には、不燃化特区以外の整備地域などで局所的に不燃化が進んでいない区域を支援する整備地域等不燃化集中促進事業が始まりました。建替えをしない除却も対象になり得ます。金額と対象は区ごとに異なります。

東京23区の制度一覧

2026年11月に各区の公式情報で確認した結果です。「窓口で確認」とした区は、金額を公式の本文で確認できなかったか、最近改定があって最新の金額を確認できなかった区です。制度がないという意味ではありません。

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区主な制度確認できた内容窓口
千代田区木造住宅の耐震化促進助成窓口で確認建築指導課
中央区一般向けの解体補助は確認できず窓口で確認地域整備課
港区民間建築物耐震化促進事業窓口で確認建築課
新宿区木造住宅密集地域の不燃化建替え促進窓口で確認防災都市づくり課
文京区耐震化促進事業の除却令和8年4月に拡充。金額は窓口で確認。令和8年度の申請は12月4日まで地域整備課
台東区老朽建築物等の除却工事費用の助成工事費の1/3以内、上限50万円建築課
墨田区都市防災既存建築物除却助成木造は㎡21,000円で上限210万円、非木造は㎡30,000円で上限600万円(4路線の区域)不燃・耐震促進課
墨田区老朽危険家屋除却費等助成令和8年度に拡充。金額は窓口で確認安全支援課
江東区老朽建築物除却助成工事費の1/2、上限100万円。地中障害物や残置物の撤去費は対象外安全都市づくり課
品川区不燃化特区支援事業面積単価で計算。令和8年7月に増額されたので単価は窓口で確認都市計画の担当課
目黒区木造住宅等除却工事助成工事費の50%以内、上限50万円。建て替えて住み続ける場合など。受付状況は窓口で確認建築課
大田区木造住宅除却工事助成区内中小企業者への発注は工事費の2/3で上限100万円、それ以外は1/2で上限75万円防災まちづくり課
世田谷区不燃化特区の除却助成除却費の実額と延べ面積×27,000円/㎡の低いほう(区のパンフレット)。3地区で受付中、区役所周辺地区は終了各総合支所の街づくり課
渋谷区整備地域等不燃化集中促進事業不燃化特区は令和7年度で終了し新制度へ移行。金額は窓口で確認木密・耐震整備課
中野区老朽建築物の建替え等の不燃化特区補助大和町地区で令和12年度まで。限度額は面積で変わるので窓口で確認まちづくり事業課
杉並区老朽危険空家除却費用の助成工事費の80%と150万円の低いほう建築の担当課
杉並区旧耐震の木造住宅等の除却助成一部地域。令和8年度の申請は12月18日まで。金額は窓口で確認市街地整備課
豊島区不燃化特区の老朽建築物除却助成区の令和8年度の助成額表で確認。事前相談が必要地域まちづくり課
北区老朽空家等除却支援事業工事費の1/2、上限80万円住まいの担当課
北区不燃化特区内の除却実費、国の単価×面積、160万円のうち少ない額まちづくり推進課
荒川区古い空家の解体費助成費用の2/3、1件100万円が上限住まい街づくり課
荒川区不燃化特区内の解体工事費助成延べ面積㎡あたり26,000円(500㎡まで)住まい街づくり課
板橋区老朽建築物等対策支援標準除却費と実費の少ない額の10分の5。無接道は10分の8で上限200万円建築安全課
板橋区不燃化特区(大谷口一丁目周辺地区)㎡36,000円×面積と実費の少ない額、最大150万円(新耐震は100万円)不燃化特区の担当課
練馬区住宅の耐震改修工事等の助成防災まちづくり事業の地区内で3/4、上限150万円または200万円防災まちづくり課
足立区不燃化特区の解体助成木造は㎡28,000円×面積と実費の少ない額、上限280万円建築防災課
葛飾区不燃化特区の取壊し助成㎡36,000円×面積と工事費の低い額、上限200万円都市計画課
江戸川区老朽住宅除却工事助成経費の1/2、上限50万円(指定地域と空き家は100万円)。令和8年度の申請は12月25日まで建築指導課
2026年11月に各区の公式サイトで確認した内容です。条件の一部のみを記載しています。旧耐震の建物や区域の指定など、詳しい要件は各ページで確認してください

金額はあくまで上限です。実際の交付額は、工事費、面積、対象の工事の範囲で変わります。江東区のように地中障害物や残置物の撤去費を対象外にしている制度もあるので、見積書の項目を分けて作ってもらいましょう。

多摩地域の制度一覧

多摩地域は八王子市の金額のみ公式で確認し、他の市町村は制度の名前と窓口をまとめました。金額は確認できていないので、窓口にお尋ねください。

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市町村主な制度窓口
八王子市未耐震空き家除却支援補助金(工事費の2/3以内、相続からの年数で上限100万円、50万円、25万円。一部の区分は受付終了)住宅政策課
立川市木造住宅の耐震化助成住宅課
武蔵野市耐震化促進事業住宅対策課
三鷹市木造住宅耐震診断助成住宅政策課
青梅市ブロック塀等撤去費補助、空家等活用支援防災課
府中市耐震除却制度住宅課
昭島市耐震除却、ブロック塀等撤去費補助都市計画課
調布市木造住宅耐震化の助成住宅課
町田市除却工事助成、ブロック塀等撤去助成住宅課
小金井市ブロック塀等撤去助成まちづくり推進課
小平市ブロック塀等改善補助建築指導課
日野市ブロック塀等の撤去補助都市計画課
東村山市住宅の除却、ブロック塀等の補助都市計画・住宅課
国分寺市木造住宅耐震改修及び除却費用の助成まちづくり推進課
国立市ブロック塀等の撤去助成防災安全課
福生市空き家住宅除却助成まちづくり計画課
狛江市住宅の除却、ブロック塀等の補助まちづくり推進課
東大和市耐震診断、耐震改修、除却の助成都市づくり課
清瀬市木造住宅耐震改修等助成都市計画課
東久留米市特定緊急輸送道路沿道建築物の除却など施設建設課
武蔵村山市ブロック塀の補助都市計画課
多摩市木造住宅耐震診断及び耐震改修、除却の助成都市計画課
稲城市耐震除却、ブロック塀等の補助都市計画課
羽村市除却単独の補助は確認できず建築課
あきる野市木造住宅耐震改修費助成都市計画課
西東京市木造住宅耐震改修等助成(除却を含む)住宅課
町村部(瑞穂町、日の出町、檜原村、奥多摩町、島しょ部)空き家バンクや定住促進の事業。解体の補助は窓口で確認各町村の担当課
当メディアの既存の調査をもとに、制度の名前と窓口のみを掲載しています。受付状況と金額は公式サイトか窓口で確認してください

東京都は区市町村の空き家支援制度の一覧(PDF)と相談先も公開しています。自治体の窓口が分からない場合に使ってください。

使える制度を見つける手順

住所が決まっていれば、次の順で確認すると見落としが減ります。

  1. 不燃化特区や集中促進事業の区域かを調べる 区のサイトや東京都の不燃化ポータルサイトで確認します。地区は町丁目単位で指定されています。
  2. 建物の条件を整理する 建築年、構造、延床面積、空き家かどうか、所有者を登記事項証明書で確認します。
  3. 区市町村の窓口で聞く 「老朽」「耐震」「不燃化」の担当が別の課に分かれていることがあります。代表電話で解体の補助を相談したいと伝えれば案内してもらえます。
  4. 都の相談窓口も活用する 解体か活用か迷う段階なら、東京都空き家ワンストップ相談窓口に相談できます。

申請の順番

補助金は原則として、次の順番で進みます。制度によって書類は違いますが、順序の考え方は同じです。

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順番やること注意点
1窓口に事前相談受付期間と残りの枠を確認します
2建物の調査、診断耐震診断や老朽度の判定が必要な制度があります
3解体業者の見積もり内訳を分けて作ってもらいます
4交付申請世田谷区の不燃化特区は工事着手日の15日(土日祝を除く)前までに申請します
5交付決定、承認この通知の前に契約や着工をしません
6契約、着工建設リサイクル法の届出なども行います
7完了報告、請求写真、領収書、マニフェストの写しなどを出します

足立区の不燃化特区は、解体工事の着手前(約1か月前)までの申請を案内しています。北区も承認申請は原則として着工の1か月前までです。工事日の設定は、区の案内を確認してから業者と相談しましょう。工事全体の流れは解体工事の流れで確認できます。

東京都の補助金でよくある失敗

東京で起こりやすい失敗を整理します。

  • 先に契約してしまう 多くの制度で対象外になります。売却の予定があるときほど気をつけてください。
  • 年度の期限を過ぎる 文京区、杉並区、江戸川区のように12月頃に申請の期限が来る制度があります。秋に動き出すと間に合わないこともあるので、早めに相談しましょう。
  • 区域の確認を誤る 不燃化特区は町丁目や番地で区切られています。隣の番地でも対象外ということがあります。
  • 併用できると思い込む 江戸川区の老朽住宅除却工事助成は、不燃化特区制度など他の補助との併用ができません。
  • 業者の条件を確認しない 大田区のように区内の中小企業者に頼むと補助率が上がる制度もあります。

東京の解体費用の相場は東京都の解体費用の記事に、業者の探し方は東京都の解体業者の記事と東京で業者を選ぶポイントにまとめています。狭い土地の解体は東京の狭小地の記事も参考になります。

東京都の解体補助金でよくある質問

東京都で一番金額が大きい解体の補助金はどれですか?

不燃化特区の除却助成が大きくなりやすい制度です。足立区は上限280万円、葛飾区は上限200万円、墨田区の都市防災既存建築物除却助成は非木造で上限600万円です。対象は区域が限られるので、住所で確認してください。

都の補助金と区の補助金は同時に使えますか?

制度によります。江戸川区の老朽住宅除却工事助成のように、他の補助との併用ができないものがあります。都の制度の窓口と区の窓口の両方に確認してください。

住み続けている家でも対象になりますか?

対象になる制度があります。目黒区の除却助成は、所有者本人が居住し、建て替え後も住み続ける住宅を対象にしています。不燃化特区も空き家に限りません。

賃貸アパートの解体に使えますか?

区や制度で異なります。荒川区の耐震化推進事業には賃貸アパートの除却の区分があります。一方、台東区は不動産の貸付けなどを業とする者の業務上の除却を対象外としています。

補助金の申請は業者に頼めますか?

書類づくりを手伝う業者はありますが、申請者は原則所有者です。見積書と工事写真が必要になるので、見積もりの段階で補助金を使う予定だと伝えてください。

まとめ

東京都で解体の補助金を探すなら、まず不燃化特区などの区域に入るかを住所で確認し、次に区市町村の制度と都の制度を見ていきます。金額は区ごとに大きく違い、年度の途中で受付を終えることもあります。この記事の一覧を入口にして、最新の要綱を窓口で確かめ、交付決定を待ってから契約してください。

参考資料

東京23区(特別区)

多摩地域(26市)

八王子市、立川市、武蔵野市、三鷹市、青梅市、府中市、昭島市、調布市、町田市、小金井市、小平市、日野市、東村山市、国分寺市、国立市、福生市、狛江市、東大和市、清瀬市、東久留米市、武蔵村山市、多摩市、稲城市、羽村市、あきる野市、西東京市

解体費用の全体像

木造の解体費用

RC造と鉄骨造の解体費用

建物の用途別

付帯工事と片付け

解体工事の流れと手続き

業者選びとトラブル

空き家の判断

施工の記録

目次