解体費用の内訳

住宅の建て替えや土地の売買を検討する中で、解体工事にかかる費用が大体どのくらいなのか気になるところだと思います。

インターネットで検索すると住宅の構造によって解体費用の相場はある程度見えてきますが、実際は建物の周囲の環境やあらゆる状況によって金額が大きく異なるのが解体工事の費用です。

同じ築年数で同じ構造であったとしても、建物の面積や立地条件などによって解体費用は大きく変化します。

【一般的な解体費用の内訳】

①足場養生費用
足場養生費用とは、建物の周辺を足場で囲い、養生シートで覆う費用です。近隣の住宅に対して、騒音や砂埃による迷惑を最小限に抑えるために足場養生が必要となります。

②解体工事費用
解体工事費用には、建物を解体する以外に、外構部分のブロック塀や擁壁、植栽、庭石、土間コンクリートなどを解体する費用が含まれることが一般的です。また、重機の費用や、重機を扱う職人、手作業するの職人の人件費などもかかります。弊社では建物部分以外の解体費用は、見積書内で「付帯工事」として解体工事費用と区別して記載しています。

③産業廃棄物運搬処分費用
解体作業を行った際は様々な廃棄物が発生します。解体時の廃棄物を分別し、専門の許可証とマニフェストを持って登録したトラックで処分場まで運び、処分場で処分するための費用が産業廃棄物運搬処理費用です。解体時に出た廃棄物を分別する手間が増えると、より多くのリサイクル費用がかかります。分別方法について定めたリサイクル法は年々厳しくなっており、しっかり処分をしていれば費用がどうしてもかかってきてしまいます。
あまりにも金額が安い業者だとこの部分で違反している可能性があるので十分注意が必要です。

④アスベスト事前調査費用・アスベスト撤去費用
アスベスト(石綿)とは、昔の住宅の建材として使用されていた物質です。人体に対して有毒であることが判明し、現在は法律によって使用が禁止されています。古い住宅にはアスベストが残っている可能性があるため、解体工事を行う前に調査が必要です。アスベストは飛散性によってレベルが制定されています。2022年の4月から官公庁への事前報告が義務化となりました。費用がかかることですが事前調査を拒否してしまうと解体工事自体が行えないため事前の調査にご協力ください。また、アスベストが使われていた場合、レベルにもよりますが専門の除去業者に入ってもらい撤去処分を行うための費用が別途かかります。

⑤整地費用
整地とは、住宅を解体したあとに土地を平らな状態に整えることを表します。弊社では一般的な整地作業ですと②解体工事費用に含んでおりますので別で費用を頂くことはありませんが、区画分けや残土処分など造成レベルの特殊な整地を希望される際は別途で費用が必要になります。

⑥諸経費
諸費用とは、解体工事の事務的な準備から施工ににあたって発生する細かな費用のことです。現場を管理する費用、官公庁で手続きをする際に必要な費用、トラックの道路使用費用、近隣への挨拶にかかる人件費などが含まれます。