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【鉄筋コンクリート(RC造)4階建て】解体費用はいくら?相場・坪単価・面積別シミュレーション

監修者

株式会社インシュアラ 代表取締役
金松 裕基

株式会社インシュアラ(信頼の解体レスキュー)の代表取締役社長であり、同サイトの監修者を務める金松裕基氏。 建物解体、内装解体、店舗解体を主な事業とし、その豊富な経験と専門知識を活かして「信頼」のサービスを牽引しています。代表として、また業界の専門家として、安全かつ高品質な解体工事の実現に尽力し、顧客からの厚い信頼を得ています。

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鉄筋コンクリート(RC造)4階建ての解体を検討されているオーナー様へ。その費用は一体いくらかかるのか、どのような点に注意すべきか、ご不安も多いことでしょう。中層ビルの解体は、低層住宅とは異なる専門知識と技術が求められる、一大事業です。1000件以上の実績を持つ解体のプロとして、費用相場から内訳、コスト削減の秘訣、そして信頼できる業者選びまで、後悔しないための全知識を徹底的に解説します。

目次

鉄筋コンクリート(RC造)4階建て】解体費用の結論と相場早見表(坪単価×延床面積)

鉄筋コンクリート(RC造)4階建ての解体費用は、坪単価7万円~11万円が相場です。ただしこれはあくまで目安であり、総額は建物の面積や立地、設備の有無で大きく変動します。特に4階建て以上では高所作業に伴うコストが加わるため、単純な坪単価計算だけでなく、複合的な要因を考慮することが、正確な費用感を掴むための鍵となります。

「本体+付帯+諸費用+高所対策」の総額イメージ

解体費用の総額は、4つの要素の合計で構成されるとご理解ください。まず建物の躯体を壊す「本体工事費」、次に外構や屋上設備などの「付帯工事費」、そして仮設足場や申請手続きなどの「諸費用」です。4階建てではこれらに加え、重機のクレーン設置やより強固な足場といった「高所対策費」が上乗せされます。これらの費用は現場の状況によって変動するため、見積もりでは各項目の内訳が明記されているか確認することが重要です。

【面積別】60坪・80坪・100坪の概算シミュレーション

具体的な費用感を掴むために、面積別のシミュレーションをご覧ください。これはあくまで標準的な立地条件での概算であり、実際の費用は現場の状況によって変動します。正確な金額を把握するためには、必ず専門家による現地調査に基づいた見積もりを取得してください。

延床面積本体工事費の目安 (坪単価9万円で計算)付帯工事費・諸費用など総額費用の目安
60坪約540万円約300万円~約840万円~
80坪約720万円約350万円~約1,070万円~
100坪約900万円約400万円~約1,300万円~

【立地別】密集市街地・前面道路狭小・幹線道路沿いの価格差

立地条件は、解体費用を大きく左右する要因です。例えば、密集市街地や前面道路が狭い場所では、大型重機が使えず小型重機や手作業が増えるためコストが上昇します。一方、幹線道路沿いは重機の搬入は容易ですが、交通量が多いため交通誘導員の人数を増やす必要があり、その人件費が上乗せされます。このように立地ごとの特性を理解することが、費用の妥当性を判断する上で不可欠です。

鉄筋コンクリート(RC造)4階建ての解体費用の内訳

4階建てRC造の解体費用は、「本体工事費」「付帯工事費」「諸費用」「産廃処分費」の4つに大別されます。それぞれの項目が何を指し、どのような作業が含まれるのかを把握することで、見積書の内容を深く理解し、適正価格を見極めることができます。弊社の「明朗会計」は、これらの内訳を明確にご提示することから始まります。

本体工事費(柱梁・床スラブ・階段・鉄筋搬出)

本体工事費は、建物の骨格を解体・搬出する費用であり、解体費用の核となる部分です。鉄筋とコンクリートで強固に作られた柱や梁、床(スラブ)、階段などを専門の重機で破砕し、内部の鉄筋を分別して搬出するまでの一連の作業が含まれます。4階建ての構造を支える太い柱や梁の解体は、高度な技術を要するため、この項目の精度が見積もり全体の信頼性を左右する重要なポイントとなります。

付帯工事費(外構・駐車場・屋上設備・受水槽・電気設備)

付帯工事費とは、建物本体以外に付随する構造物や設備の撤去にかかる費用です。見積もり時にどこまでが解体範囲か、明確に確認しておくべき項目です。

  • 外構(ブロック塀、フェンス、門扉など)
  • アスファルト駐車場
  • 屋上設備(高架水槽、空調室外機など)
  • 受水槽や電気設備(キュービクル)
  • 庭石や植栽

諸費用(仮設養生・交通誘導・道路使用許可・近隣対応)

諸費用は、工事を安全かつ円滑に進めるために必要な間接的な経費全般を指します。4階建ての高さになると、より大規模で頑丈な仮設養生(足場とシート)が必要となり、その費用も高額になります。また、重機やトラックの路上作業のための道路使用許可申請や、安全を確保するための交通誘導員の人件費も含まれます。弊社の強みである徹底した「近隣への配慮」も、この諸費用項目の中で計画・実行されます。

産廃処分費とマニフェスト管理(コンクリートガラ・鉄筋・混合廃棄)

解体工事で発生したコンクリートガラや鉄筋、その他の廃棄物は、法律に基づき適正に処理しなければなりません。この処分費用が産廃処分費です。不法投棄を防ぐため、排出事業者は「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」で廃棄物が最終処分場まで適正に処理されたかを確認する義務があります。弊社では自社車両を多数保有することで運搬コストを最適化し、適正な処分を徹底しています。

信頼の解体レスキューからのアドバイス

マニフェストは、お客様が不法投棄などのトラブルに巻き込まれないための「公的な証明書」です。工事完了後、適正処理を証明する写しがお客様のお手元に届くか必ず確認してください。弊社では、お客様にご安心いただけるよう、このマニフェストの流れについても事前に丁寧にご説明しています。

解体方法と主要工法の選び方(4階建て編)

4階建てRC造の解体は、現場の状況に応じて最適な方法と工法を選定することが、コストと安全、そして工期を守る上で極めて重要です。地上から解体するのか、上階から進めるのか。どのような重機や工具を用いるのか。これらの選択は、建物の構造や立地条件などを総合的に評価して決定される、専門性の高い判断が求められる部分です。

【方法】地上解体/階上解体(重機進入可否と段取り)

解体方法は大きく2つに分けられます。敷地に余裕があり、大型重機が進入できる場合は「地上解体」が基本です。ロングアーム仕様の重機を地上に設置し、上から順に効率よく解体していきます。一方、前面道路が狭いなどの理由で大型重機が入れない場合は、小型重機をクレーンで屋上に乗せ、上から解体を進める「階上解体」が採用されます。階上解体は手間とコストがかかるため、重機の進入可否が費用を大きく左右します。

【工法】ブレーカー・圧砕機・ワイヤーソー・カッター工法の比較

具体的な解体工法にも様々な種類があり、現場の状況に応じて適切に組み合わせることが、効率的で安全な解体に繋がります。

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工法名特徴メリットデメリット(注意点)
ブレーカー工法強力な打撃で破砕パワフルでスピーディ騒音・振動が大きい
圧砕機工法ハサミ状の機械で静かに圧砕低騒音・低振動やや時間がかかる
ワイヤーソー工法ワイヤーで精密に切断複雑な形状に対応可能コストが高い
カッター工法カッターで切れ目を入れる周辺への影響を最小化手間がかかりコストが上がる

粉じん・騒音・振動対策と作業時間管理(散水・静的工法の活用)

4階建ての解体では、高さがある分、粉じんの飛散や騒音の影響範囲が広くなります。そのため、養生シートで建物を隙間なく覆うことはもちろん、作業中は常に散水を行い、粉じんの飛散を徹底的に抑制します。また、近隣への影響を最小限にするため、ブレーカーのような騒音の大きい作業は日中の短時間に限定し、圧砕機などの静的な工法を積極的に活用するなど、作業時間と工法の管理が非常に重要になります。

費用が上振れしやすい要因(中層RC特有のポイント)

中層RC造の解体には、低層住宅にはない特有のコスト増加要因が存在します。高さや規模、そして設備の複雑さが主な理由です。特に以下の要因で費用が想定より高くなることがあるため、事前に把握しておくことが重要です。

  • 高所作業に伴うクレーン費用
  • 道路条件による交通誘導員の増員
  • 建物内の残置物や特殊設備の撤去
  • 地中埋設物の有無
  • アスベストの含有と除去費用

重機の揚重・クレーン手配・仮設ステージの必要性

4階建ての高さになると、地上から届く重機が限られます。階上解体を行う場合は、小型重機を屋上まで吊り上げる(揚重する)ための大型クレーンが必須となり、そのレンタル料とオペレーターの人件費は大きなコストです。また、解体したガラを地上へ降ろす際にもクレーンは稼働し続けます。状況によっては、作業の足場として仮設のステージを組む必要もあり、これら高所作業特有の仮設計画が費用を押し上げる要因となります。

前面道路幅員・歩道占用・交通量の多さによる誘導員増

前面道路の幅員が狭いと、大型の廃材運搬トラックが進入できず、小型車で何度も往復する必要があり運搬効率が低下します。また、歩道上に足場を設置する場合は「道路占用許可」が必要となり、申請手続きと占用料が発生します。特に交通量の多い道路に面している現場では、安全確保のために複数の交通誘導員を常時配置する必要があり、その人件費が工期全体を通して費用を増加させる大きな要因となります。

残置物量・テナント造作や設備(EV・受変電設備・ダクト)の撤去

建物内に家具や書類などの残置物が多く残っている場合、それらの分別・処分費用が追加で発生します。特に事務所や店舗として使われていたビルでは、テナントが設置した内装(造作)や厨房設備、大型の空調ダクトなどが残っているケースも少なくありません。エレベーター(EV)や受変電設備(キュービクル)の撤去は専門業者による作業が必要であり、これら特殊設備の有無が費用を大きく左右します。

地中埋設物(深基礎・杭・ピット・汚水桝)の有無

地上部分の解体が終わった後、地中に予期せぬ埋設物が見つかることがあります。4階建てのような中層建築物では、建物を支えるために地中深くまで杭が打たれていたり、地下に機械室(ピット)や大規模な基礎が設けられていたりする場合があります。これらは設計図で確認しますが、古い建物では図面通りでないことも少なくありません。地中障害物の撤去は大規模な掘削作業が必要となり、相応の追加費用が発生する可能性があります。

アスベスト含有建材(成形板・塗膜等)調査~除去の追加費用

現在の法律では、建物の解体前に必ずアスベスト(石綿)の含有調査を行うことが義務付けられています。特にRC造では、外壁の塗装材(塗膜)や床のPタイル、天井の岩綿吸音板などにアスベストが含まれている可能性があります。調査の結果、アスベストが検出された場合は、法律に則った厳重な除去作業が必要となり、その対策費用が別途追加されます。これは安全に関わる最重要項目の一つです。

引用:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「石綿総合情報ポータルサイト」

【ケース別】RC造4階建ての費用シミュレーション

ここでは、より具体的な3つのケースを想定し、解体費用のシミュレーションを行います。条件の違いによる費用の変動が一目瞭然になりますので、ご自身の物件に近いケースを参考に、よりリアルな費用感を掴んでください。

【80坪】標準条件:前面道路4m・重機進入可

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項目内容・費用目安
延床面積80坪
条件前面道路4m、重機進入可の標準条件
本体工事費約720万円
付帯工事費約100万円
諸費用約250万円
産廃処分費約100万円
費用総額(目安)約1,170万円

【80坪】狭小地:前面2.7m・階上解体・手壊し併用

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項目内容・費用目安
延床面積80坪
条件前面2.7m、階上解体・手壊し併用
本体工事費約880万円
付帯工事費約100万円
諸費用約400万円
産廃処分費約120万円
費用総額(目安)約1,500万円

【100坪】屋上設備・EV有・アスベストレベル3ありのケース

項目内容・費用目安
延床面積100坪
条件屋上設備・EV有、アスベスト(レベル3)あり
本体工事費約900万円
付帯工事費約300万円
諸費用約350万円
産廃処分費約180万円
アスベスト除去費約120万円
費用総額(目安)約1,850万円

スケジュールと必要手続きの全体像

解体工事は、思い立ってすぐに始められるものではありません。現地調査から始まり、契約、行政への届出、近隣へのご挨拶を経て、ようやく着工に至ります。一連の流れと必要な手続きを事前に把握しておくことで、計画をスムーズに進めることができます。信頼できる業者であれば、これらの手続きを適切に代行・サポートしてくれます。

現地調査~見積~契約~届出~着工の流れ

解体工事は、以下のステップで進めるのが一般的です。

  1. 現地調査・見積依頼
    まずは解体業者に連絡し、現地調査を依頼します。建物の構造や立地などをプロの目で確認してもらい、詳細な見積書を作成してもらいます。
  2. 業者選定・契約
    複数の見積を比較し、総額だけでなく内訳や担当者の対応も含めて信頼できる業者を選び、工事請負契約を結びます。
  3. 各種届出
    業者が建設リサイクル法などの必要な届出を、お客様に代わって行政に行います。
  4. 近隣挨拶
    着工の1週間~10日前を目安に、業者と施主様が一緒に近隣へ工事の概要を説明し、ご挨拶に伺います。
  5. 着工
    全ての手順が完了したら、いよいよ養生足場の設置から解体工事の開始となります。

建設リサイクル法届出・道路使用/占用許可・騒音振動届

解体工事を行う上で、法律に基づく届出が必須です。延床面積80㎡以上の建物を解体する場合は、着工の7日前までに都道府県へ「建設リサイクル法」の届出が必要です。また、道路に重機やトラックを停める場合は警察署へ「道路使用許可」を、足場が歩道にはみ出す場合は道路管理者へ「道路占用許可」を申請します。さらに特定建設作業に該当する場合は、市区町村へ「騒音・振動規制法」に基づく届出も必要となります。

引用:国土交通省「建設リサイクル法」

工期目安(階数・面積・季節・周辺条件での変動)

RC造4階建ての解体工期は、建物の規模や立地条件にもよりますが、概ね1.5ヶ月~3ヶ月程度が目安です。ただし、解体業界の繁忙期である年度末(12月~3月)や、台風・積雪など天候不順の季節は、工期が通常より長くなる可能性があります。また、周辺が学校や病院などの場合は、作業時間に制約が設けられることもあり、工期に影響します。余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。

解体後の滅失登記・整地仕様・次工程(建替え)との連携

建物を取り壊したら、1ヶ月以内に法務局で「建物滅失登記」を行う必要があります。これを怠ると10万円以下の過料に科される可能性があるため、忘れずに行いましょう。また、解体後の土地の仕上げ方(整地仕様)も重要です。更地のまま売却するのか、新しくビルを建てるのかなど、次の土地活用方法によって最適な整地のレベルが変わってきます。事前に建築会社などと連携し、無駄のない整地仕様を決めておくことをお勧めします。

信頼の解体レスキューからのアドバイス

解体後の土地活用が決まっている場合、解体業者と建築会社の「三者打ち合わせ」を強くお勧めします。これにより、整地のレベルだけでなく、水道やガスの配管をどこまで残すかといった細かな点まで調整でき、後工程での手戻りや追加費用を防げます。スムーズなバトンタッチが、結果的に大きなコスト削減に繋がるのです。

アスベスト対策の基礎知識(4階建てで見落としがちな部位)

アスベスト対策は、解体工事における最重要課題の一つです。法律で厳しく規制されており、適切な手順を踏まないと厳しい罰則の対象となります。特に4階建て規模のビルでは、住宅ではあまり使われない建材に含有されているケースもあり、注意が必要です。弊社では有資格者による自社施工で、調査から除去まで法令を遵守し、安全な工事を徹底しています。

事前調査の義務化とレベル分類/届出フロー

アスベストが見つかった場合、以下のようなフローで手続きが進みます。

  1. 有資格者による事前調査
    2022年4月から、解体前に有資格者がアスベストの有無を調査し、結果を報告することが義務化されました。
  2. 作業計画の作成
    アスベストのレベル(危険度)に応じた飛散防止対策を計画します。
  3. 労働基準監督署等への届出
    作業開始の14日前までに、計画を届け出ます。
  4. 近隣への告知
    現場周辺の住民の方々へ、作業内容を事前に説明し、掲示します。

除去・封じ込め・囲い込みの選択基準と費用影響

アスベストの対策方法には、大きく分けて3つの工法があります。アスベスト層を完全に取り除く「除去」、薬剤を吹き付けて飛散を防止する「封じ込め」、板材などで完全に覆ってしまう「囲い込み」です。解体工事の場合は、原則として最も安全な「除去」が選択されます。この除去作業には、専門的な技術と設備が必要となるため、相応の費用が発生し、建物の解体費用とは別に追加で見積もられるのが一般的です。

運搬・処分と近隣配慮(負圧養生・飛散防止)

アスベスト除去作業は、専用の隔離シートで作業場所を完全に密閉し、内部の気圧を下げる「負圧養生」を行い、アスベスト繊維が外部に漏れないよう厳重に管理しながら行います。除去したアスベストは、飛散しないよう二重に袋詰めし、「特別管理産業廃棄物」として許可を持つ専門の運搬業者・処分場へ引き渡されます。近隣住民の方々の健康と安全を守るため、最大限の飛散防止対策が求められる作業です。

費用を抑える実践テクニック

解体費用は高額ですが、いくつかのポイントを押さえることで、無駄な出費をなくし、コストを適正化することが可能です。単に価格が安い業者を探すだけでなく、施主様ご自身でできること、業者選定の際に比較すべき点を理解することが、最終的にコストパフォーマンスの高い解体工事に繋がります。

同条件比較ができる見積仕様書の作り方

複数の業者から見積もりを取る際は、各社が同じ条件で見積もりを作成するよう、簡単な「見積仕様書」を準備すると効果的です。「解体範囲は建物本体と駐車場、ブロック塀まで」「整地は砕石敷きまで」といったように、工事の要求事項を明確に伝えることで、各社の見積もりの精度が上がり、純粋な価格比較がしやすくなります。これにより、「A社は安いけど、よく見たら必要な工事が含まれていなかった」という失敗を防げます。

繁忙期を避ける・残置物を事前整理・搬出動線の確保

可能であれば、解体業界の繁忙期である年度末(12月~3月)を避けて発注することで、費用交渉がしやすくなる場合があります。また、建物内に残っている家具や什器などの残置物は、事前にご自身で処分するだけで、高額な産業廃棄物処分費を節約できます。さらに、工事期間中に隣地の敷地を重機の通路として一時的に借りるなど、搬出動線を確保する工夫も、工期短縮とコスト削減に繋がります。

クレーン計画と車両動線の最適化で揚重コストを圧縮

4階建て解体の費用を左右するクレーンの使い方を最適化することも、コスト削減に繋がります。例えば、経験豊富な業者は、クレーンの設置場所や作業半径を緻密に計算し、最も効率的な機種を選定することで、無駄なレンタル費用を削減します。また、廃材を運ぶトラックの待機場所や進入・退出ルートを最適化し、場内の作業効率を上げることも、間接的に工期を短縮し、総コストの圧縮に貢献します。

自治体補助金・税制(住宅用地特例・更地化の影響)の確認

自治体によっては、倒壊の危険性がある老朽化したビルの解体に補助金を出している場合があります。まずは物件所在地の市区町村のホームページで「空き家 解体 補助金」などのキーワードで検索してみましょう。また、建物を解体して更地にすると、土地の固定資産税が軽減される「住宅用地の特例」が適用されなくなり、翌年から税額が上がる可能性も考慮しておく必要があります。

業者選びのチェックリスト(中層RCに強い会社の見極め)

中層RC造の解体は、業者の技術力と管理能力が工事の品質と安全を大きく左右します。大切な資産を守るためにも、信頼できるパートナーを慎重に見極めることが重要です。以下の点をチェックリストとしてご活用ください。

現調の精度(スラブ厚・鉄筋量・基礎形状・搬出計画)

見積もりの前提となる現地調査(現調)の丁寧さが、良い業者を見分ける重要なポイントです。ただ建物を眺めるだけでなく、設計図と照合しながら床(スラブ)の厚さや鉄筋の配筋状況、基礎の形状を予測できるか。そして、重機やトラックの搬出動線、クレーンの設置場所まで考慮した具体的な計画をその場で立てられるか。経験豊富な担当者のいる会社は、現調の精度が全く違います。

見積明細の粒度(本体・付帯・諸費用・アスベストの明確化)

提出された見積書が、「一式」といった大雑把な項目ばかりでなく、どれだけ細かく具体的に記載されているかもチェックしましょう。優良な業者の見積書は、「本体工事費」「付帯工事費」「諸費用」などの大項目ごとに、さらに詳細な内訳と単価、数量が明記されています。特に、アスベスト調査費用や、除去が必要になった場合の費用が明確に区分されているかは、信頼性を測る上で重要な指標です。

産廃処理の適正(許可証・最終処分場・マニフェスト)

契約前に、以下の3点は必ず確認しましょう。

  • 各種許可証(建設業許可、産業廃棄物収集運搬業許可)の提示
  • 廃棄物の最終処分場の場所と契約書の確認
  • マニフェスト(産業廃棄物管理票)の発行と説明

これらの提示を渋る業者は、避けるのが賢明です。

9-4.損害賠償保険・近隣クレーム対応・夜間作業の可否

万が一の事故に備え、損害賠償責任保険に加入しているかは必ず確認しましょう。また、近隣からクレームが入った際にどのような体制で対応するのか、具体的なフローを聞いておくと安心です。幹線道路沿いの現場などでは、夜間作業の可否が工期に影響することもあります。そうした特殊な条件下での工事経験が豊富かどうかも、業者選定の際の重要な判断材料となるでしょう。

信頼の解体レスキューからのアドバイス

業者選びでは、担当者との相性も大切にしてください。解体工事は長い期間を要する事業です。専門的な内容について質問した際に、専門用語を並べるのではなく、お客様の目線に立って分かりやすく説明してくれるか。そうした誠実なコミュニケーションが取れる担当者こそが、最後まで安心して任せられるパートナーの証です。

【FAQ】RC造4階建ての解体費用でよくある質問

最後に、RC造4階建ての解体費用に関して、お客様から特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。

坪単価の幅が大きいのはなぜ?

坪単価に幅があるのは、その単価にどこまでの費用が含まれているかが業者によって異なること、そして何より現場の立地条件や建物の仕様が一つとして同じではないためです。例えば、重機が簡単に入れる郊外の現場と、クレーンが必要な都心の現場とでは、坪単価は大きく変わります。坪単価はあくまで初期の目安と考え、必ず現地調査に基づいた詳細な見積もりで比較することが重要です。

EV・受水槽・屋上設備があるといくら上がる?

これらの設備の有無は、費用を大きく変動させる要因です。エレベーター(EV)の撤去は、専門業者による作業となり、規模にもよりますが50万円~150万円程度の追加費用が見込まれます。屋上の高架水槽や大型の空調室外機なども、クレーンによる吊り下ろし作業が必要となるため、数十万円単位で費用が加算されます。これらの設備がある場合は、必ず見積もりに含まれているかを確認してください。

幹線道路沿い・学校病院隣接での騒音振動対応は?

幹線道路沿いの現場では、安全確保のため交通誘導員の増員や、夜間作業の必要性が出てくる場合があります。また、学校や病院が隣接している場合は、作業時間に厳しい制限が設けられることが一般的です。例えば、学校の授業中や病院の診察時間は、騒音の出る作業を中断する必要があります。そのため、圧砕機などの低騒音工法を主体としたり、工期が通常より長くなったりする可能性があります。

追加費用が出やすいタイミングと回避策

追加費用が発生しやすい最も多いタイミングは、地中埋設物が見つかった時です。これは地上部分の解体が完了し、基礎の撤去を始めた段階で判明します。これを完全に回避するのは難しいですが、古い設計図や地盤調査の資料があれば、事前にリスクを予測しやすくなります。また、契約前に「追加費用が発生する可能性がある項目」と「その場合の単価」を書面で確認しておくことが、後のトラブルを防ぐ最善の策です。

まとめ|まずは現地調査と複数見積で「費用のブレ」を見える化

RC造4階建ての解体は、多くの専門的な要素が絡み合う複雑なプロジェクトです。費用は建物の状況や立地によって大きく変動するため、正確な金額を把握するには、信頼できる専門家による現地調査が不可欠です。まずは複数の業者から見積もりを取り、ご自身の建物の解体にいくらかかるのか、「費用のブレ」を具体的に見える化することから始めましょう。

最終チェック(費用・工期・届出・整地仕様・近隣配慮)

業者を決定する前には、最終チェックとして、以下の点を確認しましょう。

  • 見積もりの総額と詳細な内訳
  • 提示された工期の妥当性
  • 必要な届出が全て含まれているか
  • 解体後の整地仕様は希望通りか
  • 近隣への配慮をどのように行うか

これらの項目について、誠実かつ明確に回答してくれる業者こそ、信頼できるパートナーです。

㈱インシュアラ(信頼の解体レスキュー)の無料相談・現調依頼案内

弊社、㈱インシュアラ(信頼の解体レスキュー)は、1000件を超える豊富な解体実績を誇り、有資格者による自社施工と明朗会計で、お客様に安心と納得のサービスを提供しています。業界最安値水準の価格はもちろん、近隣への配慮や迅速な対応にも自信があります。ご相談、現地調査、お見積もりは全て無料です。まずはお気軽にご連絡ください。お客様の次の一歩を、全力でサポートいたします。

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